僕は「FTM」ではなくて、「FTS」かもしれない話。

僕はFTMである。

 

 

将来は身体を男性に近づけるための身体適合手術を行いたいと思っているし、

自分自身を男性として認識したほうがしっくりくるし、

周囲からも男性として接してほしいという願望はある。

 

 

しかし…

 

 

最近では、

 

「もしかしたら俺はFTMじゃないのかも?」

 

と思うようになってもいる。

 

 

元々、僕って何だか

「一般的なFTMのようでいて、

他のFTMと比べるとなんだかちょっと違う」

という認識があった。

 

 

そりゃ世の中色んな人がいるから

違うのは当然なわけだけど

それでも何だか「ズレてる」感がある。

 

 

だからか、自分と同じようなFTMの人たちと集まっても

めちゃくちゃ大人しくしてるのに

どうにも「異端者」っぽさが出てしまうのだ。

 

むしろ個性が強くて色んなグラデーションの方がいる

セクシュアルマイノリティのコミュニティのほうが

馴染むと言えば馴染む。

 

 

 

そんなこともあり、

 

「では、俺って何なんだろう?」

 

と考え始めた。

 

 

 

まず、僕は、一般的なノンケ女性ではないし

レズビアン女性でないことも明らかだ。

 

 

かといってFTXでもない。

傍から見ればそう見えるかもしれないが、

自分自身を表現する言葉としては、なんだかしっくりこない。

 

 

Q(クエスチョニング)とも違う気がする。

自分自身が男としての感覚は確かにあるからだ。

 

 

 

…そうやって色々自分自身を探っていくうちに

 

「俺って「FTS」なんじゃないか!?」

 

と思うようになった。

 

 

 

FTSって何?

 

 

 

FTS…誰も聞いたことがない呼び名だろう。

 

 

 

先に言っておくと、

そんな言葉は存在しない。

 

 

 

僕が自分自身を認識するため、

何者にもとらわれない、どんなカテゴリーにも当てはまらない、

自由な生き方を模索するために、

僕が勝手に作った言葉だ。

 

 

 

まず、今更だが、

FTMは何かと言うと、

「Female To Male(女性から男性へ)」である。

 

つまり、アバウトに表現すると、

 

「女性として生まれたが、男性として生きたい人」

 

の総称である。

 

逆は「Male To Female(男性から女性へ)」となり、

「男性として生まれたが、女性として生きたい人」

となる。

 

 

 

 

対して、FTSは何かと言うと、

 

 

「Female To Soul(女性から魂へ)」という意味である。

 

こちらも同様に、逆の場合は

 

MTS…つまり、

 

「Male To Soul(男性から魂へ)」

 

となるのだ。

 

 

 

さらに、FTSは、

厳密に言うと「FTMTS」となるのだ。

 

つまり、

「Female To Male To Soul(女性から男性へ、男性から魂へ)」

という意味になる。

 

 

ただ、一般的にこの「FTS」という表記だと、

「FTMトランスセクシュアル」の意味となる。

 

 

トランスセクシュアル…つまり、

社会的な役割も身体も男性に近づけたい人のことだ。

ちなみに僕は、このトランスセクシュアルでもある。

 

参考↓

 

 

よって、「FTMTS」だとトランスセクシュアルの意味にもなり、

なんだか紛らわしいので、

「魂になりたがるFTM(もしくはFTX)」の場合は

「FTS」としたのである。

 

 

FTSという表記にすることで

肝心の「男性になりたいという過程」を

すっ飛ばしてしまっている感があるが

 

 

マ○ドナルドを「マック」と呼ぶような感じで

略語だと思ってもらえればよいだろう。

 

 

マクド???マック???

 

 

僕はマック派だけど。

 

 

もっとぶっちゃけると、僕はマック嫌いだけど。

全然美味しいと思わないし。

モスやフレッシュネスの方が好きだ。

エンダーも良いよね。

 

 

 

 

………長い説明になった(しかも脱線した)が、

 

ようやくここで

 

「なぜFTMの僕が”男性になりたい”を通り越して”魂になりたい”のか?」

 

その理由を説明したいと思う。

 

 

まず、大概の人は、男と女どちらかの肉体の性別で

この世に生まれてくるかと思う、

 

 

「肉体の性別」は確かに存在するかもしれない。

 

 

しかし、男と女の役割(ジェンダー)に関しては

社会で生活していく中で次第に形作られていったものと考えられる。

 

 

そうなると、

 

「もし男女の役割が逆転していたらどうなるのだろう?」

 

…って思うことがあるのだ。

 

 

もし「ジェンダー」として男女の役割が逆転していたら

 

一般的な女性が(今で言う)男性みたいになったり

逆に、一般的な男性が(今で言う)女性みたいになったりしないのだろうか?

 

 

 

そのため、

 

FTMがより女性っぽかったり

MTFが男性っぽかったり

 

そんな現実もあり得たのだろうか?

 

 

まぁこれはあくまでも仮説だから

「一つの可能性」として認識していただければ、と思う。

 

 

ぶっちゃけ、男とか女とか…

MTFとかFTMとかLGBTQとか…

ある意味どうでも良いんだ。

 

僕が最も伝えたいこと…

 

「肉体の性別ではなく、魂(ソウル)になりたい」ということは

 

「世の中の既成概念を疑って、自分の魂に回帰する」

 

ということだ。

 

 

 

 

僕たちトランスジェンダーは

心の性別(性自認)と外見の性別が同じように思われることを望んでいる。

 

 

僕だってそうだ。

 

 

しかし、僕自身、楽になれる考え方やスピリチュアルなど

いろいろ学んでいくに連れ

 

「より高尚な考えができるようになるには、どうしたら良いのか?」

 

などと考えるようになってきたのだ。

 

さらに言うと、

 

「自分の生き辛さの原因は、性別の不一致だけじゃなくて、

他にもあるのかもしれない。」

 

と思うようにもなった。

 

 

僕が自分自身をトランスジェンダーだということに気づき、

性別の不一致がわかって安心した一方で、

長い期間に渡って、辛い状態が続いていたからだ。

 

 

それは、もしかしたら…

 

「本当の自分と向き合っていないからかもしれない。」

「心の奥深くにある自分の声を聞いていないからかもしれない。」

 

などと思うようになったのだ。

 

 

そこで、宇宙からの視点で見た時に

 

 

「そもそも肉体やジェンダーなどの要素だけで

男女という分け方をされているが、

実際にはそんなに単純なものではなく、

精神ってもっともっと崇高なものなのでは?」

 

などと思うようになってきたのだ。

 

 

 

 

そして、今の世の中、性の多様性が認められていて、

それ自体は歓迎されるべきことかもしれないが、

 

 

「自分自身の魂」というものだけで見ると、

「自分」というものは、性別にとらわれず、

もっとシンプルでも良いのでは?と思うようになった。

 

 

皆、どうしたって自分のことをカテゴライズしたがる。

 

 

僕だって以前は「FTMっぽいFTMになること」に憧れていた。

 

 

周囲の活発で外交的な人達と比べると、

どうしたってヲタっぽい性格だからだ。

 

 

それで、無理やり元気に振る舞おうとしてしまい、

結果、違和感ばかりを感じて苦しくなったものだ。

 

 

しかし………

 

 

よくよく考えてみたら

実際は男性にだって様々なタイプの人がいるわけだし

僕みたいに内向的なFTMがいるのも当たり前なのである。

 

 

「僕は僕のままで良い。」

 

「僕が他の人と違うのは

世の中にメッセージを与えるためなんだ。」

 

「僕には僕しか生きられない人生を楽しめば良いじゃないか。」

 

 

そう思うようになったら

「男性性」にこだわることもなくなり、

さらに、自分の中の「女性性」に嫌悪することもなくなってきて、

非常に楽になったのだ。

 

 

 

そして、宇宙まで飛んでいってしまいたくなるような

開放感を覚えたのである。

 

 

実際、魂だけの存在になったらどこへでも行けそうだしな。

 

 

 

 

「性自認が魂だ。」、「魂に戻りたい。」

「宇宙まで飛んでいきたい。」って

一見するとなんだかちょっと心配されそうな言葉ではある。

 

 

ホルモン打つために毎月クリニックへ行っているが、

「もしかしたらメンタル面もケアしてもらったほうが良いんじゃね?」

「良い精神病院を紹介してあげようか?」

みたいな(笑)

 

 

しかーし!!

 

そんな風に思われてもへーきへーき。

 

 

過去の偉人は全て世の中の人々から

「変人」扱い、「異常者」扱い、「病気」扱い

…など、酷い扱いをされてきた人ばかりだ。

 

 

そんな人たちが自分の信念を貫き、

最後まで諦めなかったので、

世界に新たな可能性や事実を提示したからだ。

 

 

そんな人達が存在したからこそ、

今の僕たちが存在すると言っても良い。

 

 

かといって、別に自分が至極特別とも思わないけれど、

 

「僕自身が”自分”という新しいタイプの妖怪なんだ。」

 

と思うことで、

これまでに自分をがんじがらめにしていた鎖から

瞬く間に開放された気がしたのだ。

 

 

 

「自分の生き様を見せることに、僕自身の価値があるんだ。」

 

 

そう考えたら、自分が考えたこと、

少しでも疑問に思ったことなどは

どんどん表現していく必要があると思った。

 

 

それでこんな訳のわからないことを言っているのである。

 

 

 

一般的に、トランスジェンダー(性別違和)で、

心と体の性別が一致しない状態というは苦しいと思う。

 

 

しかし、「自分の魂が求めることと自分の生き方が一致しない。」

そんな「魂(たましい)同一性障害」状態もまた、非常に苦しいと思う。

 

 

「魂同一性障害」←この言葉も僕が作った。

 

 

「魂同一性障害」から脱却するには、

 

 

あなたが「男性としてどうしたいのか?」

「女性としてどうしたいのか?」

などの「性別二元論」に囚われることなく、

「自分の魂」と向き合うことで、

 

「自分自身がどのようになりたいのか?」

「どんな生き方をしていけばよいのか?」

 

などといったことがわかると思う。

 

 

これは、性同一性障害やトランスジェンダーの方に関わらず、

また、セクシュアルマイノリティの方に関わらず、

異性愛者の方含め、全ての人に言えることである。

 

 

というのも、恐らくだが、

「魂自体に男も女もないのでは?」

と僕は思っているからだ。

 

 

全ての常識やルールを疑い、

一旦それらを遮断して、

分自身の内側と向き合っていくことで

「自分の魂」がクリアに見えてくるのかもしれないね。

 

 

 

さて、ちょっとスピリチュアルな内容にもなってきたし

話が複雑にならないよう、今回はこれで終了するが…

 

 

「FTS」や「MTS」の状態や「魂同一性障害」から脱却して、

より「本来のあなた」らしく生きるためにはどうすれば良いか、

そのための考え方や哲学などを、当ブログでは今後も伝えていけたらと思う。