映画「ウィッチ」から感じた人間の恐ろしさ

先日、ホラー映画を見に行った。

タイトルは「ウィッチ」

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※以下は物語の核心部分に触れているので、ご注意下さい。

予告編はこちら。

基本的に宗教に対してはほぼ無知なので、その辺については触れないでおく。

海外のホラーはクリーチャーとか、ゾンビとか恐い物が出てきてワーキャーしているイメージ。
逆に、日本は雰囲気が恐い映画が多い。

この映画はどちらかと言えば、日本的。

実態がつかめないものへの恐怖、
日本人が好きそうなホラーっていう印象。

そういえばこの映画とは関係なく、とある人の対談音声を聞いた時に、

「日本は空気を読んで、いつのまにか誰かを無視するとか、
皆が誰かを避けているといういじめが起こりうる。
あれは海外の人にとっては、全く理解できない。
いわゆる、ホラーなんだよ。」

というのを聞いたことがあって、妙に納得したものだ。

その映画もそういう”雰囲気”がある。

結局、魔女というものが本当に存在するのかどうかも不明だが、
皆が生み出したいからこそ生み出されたものと言えるだろう。

家族という狭いコミュニティの中で、主人公の女の子への当たりが強かったのも、
ある種、弟以外の家族皆が望んでやっていることなのだ。

一般的に考えて、家族関係がうまくいっていれば、
そんな人を簡単に「魔女」だって信じないはずだ。
仮に末っ子がいなくなったのが主人公の責任にあったとしても、
明確な証拠がない限り彼女を魔女と判断するには無理があるだろう。

つまり、やっていることはネット上の誹謗中傷や低俗ないじめとほぼ同じことなのだ。

日本でも、某芸人さんが過去に起こった重大犯罪の仲間の1人だと、
未だに信じてやまない人間が居る。
こういった人から疑いをかけられること、感情のすれ違いが、現実にも起こり得ることなのである。

過去にも「魔女狩り」というものが存在したことから、それがわかる。

この映画の主人公もどちらかと言えば虐げられていた部分もあるし、
家族が怪現象を誰かのせい押し付けることで、安堵感を得ていたいのかもしれない。

本来なら、そのような現象が起きたら、解決する方法はいくらでもあるのに、
人のせいにすることで、自分に責任が生じなくなるからだ。
特にこの様な現象が起こった場合、協力して家族間の信頼関係を築いていれば、
どんな事が起きても、皆で気持ちを分かち合いながら、
解決策を導き出すことも出来るはずだ。

まぁ、主人公の言葉をちょっと変えれば、
親父がヘタレだから仕方がないのだろうけど^^;

皆が居なくなってしまった後にも、
主人公が最終的に魔女になることを選んで空へと浮かび上がっていくに連れ、
心身ともに開放されている印象さえ覚えた。
(その先まではさすがにわからないが)

まさにダーク版アナ雪というか、
これまで閉じ込められていた場所からの脱出することで、
自分が望んだ環境を手に入れて、思い切り好きなようにできることへの暗示なのかもしれない。

また、この映画は女性の性的な部分も浮き彫りにされていたのが印象的。

姉と母親、姉と双子の妹という女同士の喧嘩もものすごかったけれど、
弟が姉の胸元を気にしていたり、魔女がやたらセクシーだったり。
狂った弟が「なんとかが乳房と陰部を吸っている云々」みたいなことを叫んだり。

さらに、さすがに性的な描写はないものの、
主人公が最後に裸になって森を歩くというシーンがあった。

男をたぶらかす存在を「魔女」とするのであれば、
「魔女と女性の性」というのが、何かしら関係がありそうだ。

通常、一般的な女性であれば理性で抑えつけている性的な部分。
性に対してオープンな人、男を誘惑している人、
いわゆるアバズレ的な人を、
女性同士では「魔女」と思って軽蔑することもあり得るだろう。

しかし、全ての人が魔女になることは不可能である。

軽蔑している反面、憧れもあるのかもしれないね。

人間て複雑だ。

最後に、舞台が農家ということもあってか、動物がたくさん出てくるのが嬉しかった。
悪魔の使い手とされる黒ヤギも、どちらかと言えば主人公に対して優しかったし、
双子や父親に対しては攻撃的な面も見られた。

人間同士にでいざこざがあっても、誰に罪がないのかは動物は全てお見通しなんだろうね。

座っているだけのうさぎも怖くて良かった(笑)

個人的に今まで見た映画の中でトップに入るくらい好きな映画。
見る人を選ぶ映画かも知れないが、
勢いだけ、グロ映像だけのホラー映画にうんざりしている人にはぜひ見て欲しい傑作。

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